怪し語るに多くは要らぬ。
呪言は三つもあればよい。
百の怪しの物語。
診断メーカーから繰り出される三つのキーワードを元に、140字の怪談を書き下ろす三題噺シリーズ。
第二夜は、101作目から200作目までをご紹介。
【立ち読みサンプル】
夜祭 崩れ落ちる 五寸釘ネイル
五寸釘ネイル 菊地順
夜祭の賑やかな響きが辺りに響き渡る。
神社裏の鬱蒼とした林で丑の刻参りをすると呪いが成就すると聞き、足を踏み入れた。
女性の声が聞こえた気がして木の陰をのぞき込む。
指に釘を打ち込み真っ赤な血を流した女性が「見たわね、私の五寸釘ネイル」と言って崩れ落ちた。
【続きは本編で!】
第一夜に続き、今宵も怪異の夜が訪れました。
まずは表紙からご堪能頂きたい。
怪談百景は最終夜である第四夜まで、発案者でもある近藤宗臣先生の表紙でございますが、
今宵も充分にお楽しみ頂けることと存じます。
また、異才・中野冬蜂氏の八面六臂の執筆により、このシリーズから中野氏の単著企画が
成立するなど、新たな異界への扉も開きました。
本書、続巻、関連書もなにとぞご贔屓のほどを。
多くは必要と致しませぬ。
お代は貴方様の余命の幾ばくかで、結構なのでございます。
第二夜は、特に「濃い」印象です。…え、これって本当に1ツイート?って二度読み、三度読みするような作品が多数収録されております。
今回の表紙も素晴らしいですね。
視線をスッと横にずらしてみると、子供達がぴょこたんぴょこたん跳ねまわります。
幻視です。もちろん。多分。