「捧げる花もなし姫」に感銘した黒実操が描き出す、ダークで残酷な大人の童話!
禍々しさと残虐性に彩られた美しさ……これが、THE・クロミミズム。
【立ち読みサンプル】
其は夜鳴き鶯。
歌うは夜鳴き鶯。
闇に響くは、二重唱。
時の彼方の、お話です。
遠い遠い森の国に、夜の虹のように美しいお姫様がいました。
お姫様は、そのお姿だけではなく、仕草もお声もお心根も大層美しく、たくさんの国の王子達から求婚されておりました。
しかしお姫様には、好き合った恋人がいたのです。
その秘密を知っているのは、恋人と窓辺にやってくる夜鳴き鶯だけ。
恋人は王宮の馬上騎士。王様が知ったなら、どんなにお怒りになるでしょう。
【続きは本編で!】
美しいお姫様が選んだ過酷な道。
あらゆる誘惑を乗り越えたにもかかわらず、用意された運命は――
大人のための残酷な童話がここに。
静かな語り口の中に、心の闇を感じさせる一篇です。
これはお姫様が自らの運命に立ち向かっていく話であると同時に、
闇の存在である「黒い女」の戦いでもあるのだと感じさせられます。
そして彼女の禍々しさが、とても魅力的。
ガッQ文庫からのリリースですが、大人にこそ読んで欲しいと思う物語です。
姿だけではなく心も美しい、非の打ち所のないお姫様。
彼女が愛を知った時、すべての運命は回りだした…
何を選べばよかったのか、私たちが常に振り返る命題を
残酷なまでに浮き彫りにしたおはなしです。
誘惑は、それとは知らせずに近づいてくるもの。
みなさまもお気をつけあれ…
まるで童話のような筆致。大変美しい。
一度堕ちたものを決して許さない展開が、まさに破滅の美として華を添える。
清貧な魂は高価なもの。
「良い買物をした」と地獄の悪魔もさぞ喜ぶに違いない。
黒実先生の作品は何作か拝見しておりますが、この残虐性は先生の武器ですな。
大変、素晴らしいです。
絵の鬼才×文章の鬼才の競演。
黒実さんの作品は、独特の雰囲気が完成されています。
待ちに待った発刊です。
多くは語りますまい。
まずは、ご一読を。
そしてその残酷な美に、酔いしれていただきたいと思います。
世間によくある、清らかで美しくて薄っぺらい童話とは違い
自分の幸せの犠牲になった存在や、人間の勝手な都合で曲げられない現実の見える
大人が読むべき深いお話だと思います。
残酷ささえ美しく見えてしまうクロミミズムがたまりません。
読んで色々と思う事はあるのですが、うまく言えないので一言だけ。
黒実さんの、独特の筆致で描かれる世界が大好きです。
読んで、味わって、どっぷりとのめりこんでみてください。是非。
美しいお姫様が選んだ道。それは過酷なもの
彼女自身が自ら選んで進んだ道に待ち受けているものとは・・・・
黒実さんの世界にのめり込んで読んでしました。
是非あなたもこの世界にはまってみてはかがでしょうか?
※すみません。お話を書いた張本人ですので、内容には触れませんw
芳賀沼さらさん画の、この美麗な表紙にうっとりしっぱなしです。本文にも挿絵をつけて
いただいてますので、そちらもぜひご覧くださいませ! 自分で言うのもアレですが、
「ああ…こんなに姫は美しかったんだ」とか、「森の国は、こんなに綺麗なところだったんだ」
とか、何遍見てもうっとりとしてしまいます。絵の力って、本当に凄いですね…。
途中までは美しい童話だと思って読んでいたのですが、後半のまさか! という意外な展開に驚き、圧倒されました。
そして感動を覚えました!
とても良い刺激をいただいたと思います。
絵もすばらしいですね!